注射剤の多くは、不妊治療に使われる排卵誘発剤のうち、卵巣に直接働きかけるものです。中でもよく用いられるものが、hMG‐hCG療法とよばれるものです。
これは、卵胞を育てる作用のあるhMGを注射して卵胞を十分に育て、排卵を促すhCGを注射して卵胞からの排卵を促します。これら2つの注射はいずれも筋肉注射となるので、皮下注射よりも痛みを感じる人が多いといわれています。
また、注射剤は不妊治療の初期ではなく、タイミング指導と内服剤の使用をしても効果があらわれなかった場合に用いられることが非常に多い療法です。内服剤での不妊治療に比べ、副作用が大きく治療費用も高くなることが特徴のひとつですが、同時に内服剤よりも排卵を促す効果が大きいことも注射剤の特徴です。
また、近年ではFSH注射というものもあります。FSHとは卵巣刺激ホルモンのことです。従来から使用されているhMG製剤にも同じ成分は入っているのですが、最近では遺伝子組み換え型のFSH注射が出てきています。
hMG製剤は、閉経した女性の尿をろ過し、薬効となる成分を抽出することから作られてきましたが、遺伝子組み換え型では大腸菌などを利用して製剤が作られています。
このことで、人工授精の際の妊娠成功率が、従来のhMG製剤よりもあがっています。いずれの注射剤も自己注射があり、副作用を伴う危険性があります。不妊治療の際には、医師と相談して自己注射にするか否かなどを決めましょう。
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